学校ブログ
生徒会誌「燈臺(どうだん)」編集作業の様子+統合当初の生徒会誌について
恵山中学校では毎年3月に「生徒会誌」を発行しています。1年間の生徒会活動、学習活動、部活動などに加え、行事についての作文、写真、教職員から卒業生への言葉などが掲載されています。
昨日29日(月)の昼休みに、今年度の生徒会誌の編集委員が集まり、印刷会社から上がってきた「ゲラ刷り」の校正作業について、3年生の伊藤妃奈さんを中心に打合せを行っていました。(下の写真)
生徒会室には過去のものや寄贈された他校の生徒会誌が保存されています。現在のものはA5判で印刷会社に発注していますが、恵山中学校が誕生した当初のものは題名や体裁、内容が現在とは異なります。生徒会誌第1号の題名は「響力」(B5判)、第2号は「伸展」(A4判)、第3号は「大志」(A4判)で、印刷は校内の印刷機で行われていたようです。第4号、第5号は残念ながら保存されておらず、第6号は現在の「燈臺」(A4判)という題名になり、印刷会社へ発注する形で現在まで続いています。今年度はNo,19になります。3月の卒業式前に皆さんのお手元に届く予定です。
防災教育を行いました(能登半島地震を受けて)
1月1日の能登半島地震を受けて、本校ではあらためて地震を中心とした防災教育を1月25日(木)に行いました。
本校では2学期に地震を想定した避難訓練を行いましたが、休み時間の抜き打ちの形で実施したところ、生徒の動きや教職員の指示などでさまざまな課題が浮き彫りとなりました。そこで、3学期の冬季間という設定で、あらためて防災教育を行う予定をしていたところ、偶然ですが1月1日の大きな地震と災害が起こったため、期せずしてタイムリーな防災教育となってしまいました。
1月25日は能登半島地震発生時に撮影された数種類の動画を大型ディスプレイや個々のタブレットで視聴し、地震が起こった時にどうするかを個別やグループで考えました。学校だより225号にも掲載しましたが、今回の地震のように自宅にいる時に自分たちがどうするか、「自分事」としてとらえ考えることが大切だと感じました。また、これも偶然ですが、防災教育を行った25日に恵山支所の職員が来校して、避難所のための災害備蓄品を追加して備蓄用物置に入れる作業を行いました。(下の写真) これらの備蓄品を使うことがないよう祈るばかりです。
今週の道徳授業の紹介
1月22日(月)の道徳の授業を紹介します。※1年生は25日(木)に行いました。
1年道徳「裏庭でのできごと」
◯内容項目…自主、自律、自由と責任
◯内容の概略
昼休みに健二は大輔と雄一に体育館の裏の「裏庭」でサッカーをやろうと誘われた。3人で裏庭へ行くと、一匹の猫が物置の軒下にある鳥の巣に侵入しようとしていた。雄一がボールを投げ、猫は逃げたがボールが物置の窓に当たりガラスが割れた。雄一が職員室へ報告しに行っている間、健二が蹴ったボールが、さっき割れた窓の隣の窓に当たってガラスが割れた。雄一が松尾先生と裏庭に戻り、事情を説明した。先生が戻った後、2枚目のガラスを健二が割ったことに雄一が憤慨した。放課後に健二は大輔に「いいか。俺を出し抜いて先生のところに行くなよ。俺の立場が悪くなるじゃないか。」と言われた。
健二は帰宅後、もやもやしていたが鏡に映る自分の姿を見て「僕は、僕自身はどうしたいんだろう…」と考えるうちに、ある決心をした。次の日、健二は学校に行くと雄一に「僕、やっぱり松尾先生のところへ行ってくるよ。」と言った。雄一が「おい。大輔は…。」と言ったが、健二は首を横に振ると職員室へ向かった。
◯教師の思い
自分の中にも弱い心が必ずあって、悩んだり迷ったりするが、「正しい」と考えることを選択できることが生き方としても素敵なのだということ。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・(健二が先生のところへ行ったのは)一回行こうとして大輔に行くなって言われたけど、正直に言った方が良いから行ったと思う。
・何を言われても自分の思ったことを通せること。
2年道徳「避難所にて」
◯内容項目…節度、節制
◯内容の概略
1995年の阪神・淡路大震災の時、私は家の近くの小学校へ避難していた。仲のよい新平と浩司とも連絡が取れ、一緒に過ごすようになった。避難先でのボランティア活動を見ていて「僕ら、こんなことしていてええんやろか。」と思うようになった。町でがれきを片付ける人々の中に、私の弟の純が高齢者に水を運ぶ姿があった。私たちはボランティア相談所へ行って「何か手伝えることはないですか。」と尋ね、次の日の朝に来るように言われた。
明朝、ペットボトルと弁当を届けた先のお年寄りから「ありがとう。助かるわ。地震のあと、体調を崩しとったんや。」と言われ、何かできないかと三人で相談し、避難所の掲示板に「長期間の避難所生活では健康が大切です。(以下略)」と貼り紙をした。阪神・淡路大震災の時に復興を願って作られた歌「しあわせ運べるように」のフレーズが私の耳に自然と浮かんできた。
ていた。
◯教師の思い
実際に能登半島地震で避難所生活を送っている人や、中学生の集団避難について、自身の生活や境遇についても考えながら、辛い思いをしている人たちの気持ちも考えつつ、今、自分ができることを考えさせたい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・被災地に行けないから、せめて募金等をして手助けをしたい。
・励まし合って声をかけたい、応援したい。
・災害に対する知識を深めて、自分が被災した時に活用できるようにする。
3年道徳「一冊のノート」
◯内容項目…家族愛、家庭生活の充実
◯内容の概略
僕は弟と、祖母が物忘れが激しくなり、我を張るようになったと会話していた。翌朝、僕の数学の問題集がなくなり、むっとして祖母に「しっかりしてよ、おばあちゃん。僕ら迷惑しているんだ。」と弟と一緒に祖母を非難した。ある日の学校帰りに祖母が季節外れの服装にエプロンを掛け、古くて大きな買い物籠を持った姿で歩いていて恥ずかしかった僕は、帰宅後に厳しい口調で「なんだよ、その変な格好は」と問い詰めた。
一週間後に捜し物をしていて、祖母が日記風に書き綴った一冊のノートを見つけた。自分の記憶へのもどかしさや不安や家族への感謝の気持ちが切々と書き込まれていた。「…記憶もだんだん弱くなり、今朝も孫に叱られました。…せめてあと5年、なんとか孫たちの面倒をみなければ。しっかりしろ。ばあさんや。」僕はいたたまれなくなって外へ出たが、庭で草取りをしている祖母がいて、黙って祖母と並んで草取りを始めた。「おばあちゃん、きれいになったね。」祖母はにっこりとうなずいた。
◯教師の思い
家族が幸せに暮らせるために、自分ができることを考えてほしかった。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・家族全員が過ごしやすい環境を作ることが大切だと思った。過ごしやすい環境とは、いつも通りの日常のこと。
1,2年生の作品を紹介します。
2階廊下に、1年生の絵馬と2年生の家庭科作品が飾られています。
1年生の絵馬は、このブログの1月16日で紹介した学活の時間の「絵馬」づくりで取り組んだものが完成しました。1年生教室前の廊下壁面に、めいめいがデザインして願いを書いた絵馬を、十色神社(学級目標の十人十色から)と銘打った鳥居つきの大きな紙に貼り出してくれています。下の写真中の一番大きな絵馬には「今年は勉強する時間を増やして成績をよくしたい。家族協力して家のことをしっかりやる。」と書かれています。願いが叶うことを祈っています。
2年生は2学期の家庭科でウォールポケットづくりに取り組みました。青色を基調とした布にいろいろなデザインをのせています。後日持ち帰ったら、家で活用してください。
3学年がそろう最後の専門委員会・全校集会を行いました。
先週19日(金)に、3学年がそろう形での最後の専門委員会と、委員会内容を発表する全校集会が実施されました。
昼休みに2年生の委員長が集まって生徒会執行部と打合せ(左端の写真)を行い、6時間目に各専門委員会と全校集会が開かれました。委員会では最後の参加となる3年生から後輩へメッセージを述べる場面(中央の写真)もありました。全校集会では、一年の締めくくりとなる活動についてや、全体交流会(球技大会の予定)、普段の学校生活で気をつけてほしいことなどを各委員長が丁寧に発表してくれました。
次回は3月1日に専門委員会を予定していますが、3年生は受験直前のため、1・2年生のみで行います。
登校を1時間繰り下げました。
昨日21日(日)からの悪天候で、恵山中の周辺の積雪や恵山地区内の道路状況を考慮し、本日は登校時間を1時間繰り下げて9時過ぎからの登校としました。スクールバスの運行や生徒の送迎が心配でしたが、無事に9時過ぎに学校をスタートすることができました。
昨日はずっと吹雪が続き、ところどころ吹きだまりがあって車のハンドルを取られる道路状況でした。恵山中の敷地内も吹きだまりがあり、高いところで50cmほどの部分もありました。除雪の関係で、朝と帰りの送迎でご不便をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
キャリア教育の様子(パート2)です。
12月8日に紹介しましたキャリア教育について、2回目の紹介です。
昨日18日(木)、1年生では「職業診断テスト」に取り組んでいました。よく「適性検査」と呼ばれますが、たくさんの種類があります。今回は自分の適性の目安として、クイズ的なものなど割と簡単にできるものを担任がGoogle Classroomに準備し、タブレット上で設問に答える形で行っていました。進路の決定には自分の強み・弱みを知っておくことが大事です。
また、3年生は受験が本格化しており、昨日は私立高校推薦入試、今日は高専推薦入試が行われています。昨日の3年生の総合的な学習の時間で面接練習を行っていました。「ノックして入室」などの所作、きちんとした座り方、落ち着いてゆっくり丁寧に話すなど、面接の場面では日常生活での動きと違う形になります。「◯◯高校を志望した理由」など、あらかじめ覚えておく内容もたくさんあります。回数を重ねてスムーズにできるよう頑張ってほしいと思います。
学習サポート5回目を行いました。
11月から2月にかけて8回実施する学習サポートの5回目を、昨日行いました。現在の日本の学校では、令和3年1月に出された中央教育審議会の答申に基づき、生徒が「個別最適な学び」を進められるよう、授業改善や学習環境の整備を行っています。本校でも「子供が自らの学習の状況を把握し,主体的に学習を調整することができる」ことの一環として、この学習サポートを実施しています。
昨日で5回目となりましたが、生徒は自分の学習状況に合わせて自習したり、下の数学の写真のようにサポートに入っている先生に質問して学習を行っています。時間と場を設定し、取り組む内容が分かっていれば、生徒は自分たちでどんどん学習を進めることができるということを、この学習サポートを見ていて実感しています。
2年生家庭科で幼児のおもちゃづくりに取り組みました。
家庭科の「幼児の生活と家族」の内容に関連して、2年生で幼児のおもちゃのひとつである「コロコロパズル」づくりに取り組んでいます。
立方体(サイコロの形)を4つ組み合わせ、それぞれの面に絵柄やイラストを描いて、立方体をパタパタ動かすと別の面の絵柄になるというものです。(説明が上手くなくて伝わらず、すみません。) 下の左端の写真でご想像ください。
それぞれ自分の好きな絵柄を、タブレットで検索したり、自分で考えて描いたりしながら、熱心に取り組んでいました。
3学期の授業がスタートしました。
実際は昨日から授業が始まっていますが、本日から通常通りの学校生活が再開しました。
1年生は学活の時間に、一人ひとりが「絵馬」づくりに取り組みました。色画用紙にめいめいが絵馬をデザインして願いを書いていました。完成した絵馬は神社に見立てた大きい紙(学級目標から名づけた「十色神社」)に貼り出す予定です。
2年生は保体の授業で体力テストに取り組みました。反復横とびや長座体前屈などに取り組んで記録をとっていました。
3年生は社会科で公民分野の社会保障制度について授業に取り組みました。授業におじゃました時はスウェーデンと日本の社会保障のちがいについて、考えを述べていました。
どの学年も和気藹々(わきあいあい)とした雰囲気で意欲的に取り組んでいる様子でした。
3学期始業式を行いました。
まずは1月1日の夕方に発生した石川県能登半島地震で被害に遭われた皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
本日の始業式で校長から「地震などの災害はいつ起こるか分からない。普段からの防災の意識を高めて、何ができるかを、中学生として、あらためて考えてほしい。」と話しました。別の土地で起こっている他人事ではなく、自分事として考えることが大事です。ご家庭でも、あらためて「防災でできることは何か」や「災害が起こった時にどうするか」をお話ししていただけると幸いです。
また、始業式では3名の生徒から「3学期へ向けて」の発表がありました。下記は発表の要約です。
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1年の三上さんは「2学期を振り返ると勉強と委員会の2つをがんばった。勉強のしかたを変え、覚えやすいように工夫し、苦手の英語も取り組めるようになった。委員会と学級委員は自分の役割を果たして頑張った。3学期は2学期よりも積極的に頑張りたい。」
2年の大瀧さんは「2学期で2つの変化があった。1つは自主勉強。勉強の見直しと工夫で複数の教科の成績が上がったので、3学期も工夫を考え、体力づくりもしながら頑張りたい。もう一つは学級委員、代議員になったこと。それぞれの仕事も頑張りたい。」
3年の成田さんは「冬休みに2つの努力をした。一つ目は学年末テストと受験勉強の両立を頑張り、1年生の内容から順に復習した。二つ目は規則正しい生活。しっかりメリハリをもち、決まった時間に寝起きすることを心がけた。すぐに入試があるので努力の成果を発揮したい。」
それぞれの内容に3学期に向けての具体的なことが盛り込まれていることに感心しました。今年度残りの登校日が50日を切りました。1年の締めくくりとしての時間を大事に過ごしてほしいと思います。
2学期終業式を行いました。
本日は2学期最後の登校日となり、3時間目に終業式と表彰を行いました。
まずは8月からの2学期を無事に終えることができ、生徒・保護者・地域など関係の皆様には心から感謝申し上げます。
5月に新型コロナの扱いが変わり、この2学期は3年ぶりにコロナ前までの「制限なし、計画通り」の通常の活動を行うことができました。酷暑だった夏、インフルエンザが流行した秋など心配なこともありましたが、恵祭をはじめとした行事や日常の学習活動などを「普通に」実施できるという喜びを、あらためてかみしめた2学期となりました。
終業式では3名の生徒から「2学期の振り返りと3学期へ向けて」の発表がありました。1年の成田さんは「2学期は落ち着いて過ごすことができた。9教科ある期末テスト、恵祭の意見発表など精一杯できて達成感があった。念願だった生徒会に入ったので、良い形で3学期を過ごしたい。」、2年の伴田さんは「恵祭の係がたくさんあったが良くできた。学年の発表は内容を聞きやすくしたりスライドを見やすく工夫ができた。学級レクではドッヂボールが楽しかった。3学期は3年生のために卒業式準備などを頑張りたい。」、3年の井上さんは「恵祭と英語暗唱の準備を夏休みからはじめ、大変だったが、上手くいき、やり遂げることができた。3学期は志望校合格へ向けて頑張りたい。」と反省と抱負を述べてくれました。(それぞれ内容の要約です。下の写真は発表の様子です。)
また終業式の後に書道表彰を行いました。2年の大瀧さんが第91回全国書画展覧会・書の部(主催:「筆の都」広島県熊野町全国書画展覧会運営委員会)に出品し、みごと「金賞」を受賞しました。
明日から20日間の冬休みに入ります。3年生は学年末テストの関係で1月11日から、1,2年生は1月15日から登校になります。年末年始をゆっくり過ごし、また元気な様子で登校してくれることを楽しみにしています。
1年生学級レクの様子+赤い羽根募金をお渡ししました
昨日21日(木)、1年生が学級レクリエーションを行いました。12月4日の本ブログで学級活動(12月1日実施)を紹介しましたが、その時の話し合いを基にバドミントン、ドッヂボール、トランプに取り組みました。バドミントンは部活動があることから、やはり決勝はバド部所属の2人でした。ドッヂボールは教員もチームに入りながら、柔らかいボールでケガに注意しながら楽しくできました。トランプは、ケガで参加できないメンバーのために予定を変更して行いました。企画立案はすべて生徒の手で行い、当日の写真撮影やマイクによるドッヂボールの実況も自分たちで担当していました。良い経験になったと思います。
同じく昨日21日(木)の午後4時に、社会福祉協議会の廣島さんが来校し、今月初めに生徒会が校内で行っていた募金活動であつまった9,034円が入った募金箱を、校長室でお渡ししました。生徒会長の松本さんが「地域の方々のためにお使い下さい」と話し、受け取った廣島さんが、「全国の困っている人や団体、そしてこの地域のためなど、広くこの募金を活かして行きたいと思います。ありがとうございました。」とお話し下さいました。あらためて募金に協力していただいた生徒、保護者の皆様に感謝申し上げます。※右端の写真は本校玄関ホールに掲示している、生徒会からのお礼です。数字は赤い羽根で形取っています。
道徳の授業の紹介
12月18日(月)の道徳の授業を紹介します。
1年道徳「オーロラ-光のカーテン-」
◯内容項目…感動、畏敬の念
◯内容の概略
旅行記者の吉沢博子さん著「カナダ オーロラ紀行」より。マイナス30度、40度の凍てついた空気を通して見る、現実離れして神秘的に思えるオーロラを求めて、毎年カナダ極北地方を訪れている。そんなある日の夜中12時頃、空の様子をチェックしていた一人が「出た!オーロラだ。」と叫び、転がるようにして外に飛び出した。上を見上げたとたん、上空から大きな光のカーテンが降り注いできて、息を飲み、驚きのあまり腰を抜かしそうになった。しかもオーロラはまたたく間に空全体に広がって、生きているもののようにダイナミックに動き始めた。10分くらいして興奮状態がおさまり、じっくりと観察する余裕が出てきて、雪の上の仰向けで大の字になって空を見上げた。体がフワッと浮き上がり、その光のかなた、宇宙に吸い込まれていくような不思議な感覚に包まれる。感動に包まれて夢を見ているような気分で空を見上げ続けていた。
◯教師の思い
この教材を通して自然から多くの恩恵を受けいることに気付かせたい。今回「オーロラ」と「五稜郭タワーの桜の景色」、「香雪園(紅葉)」、「恵山(山頂からの景色)」の写真から心に残ったものを1つ選び、理由を書かせ発表した。自然に対する畏敬の念を芽生えさせたい。
◯自然の素晴らしさについての生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・人間が作ったものでは感じられないきれいさや、優越感を味わうことができる。
・ゴミのポイ捨てや木の伐採などをせず、ありのままにすることで、心が落ち着ける場所になるから、大切にしていきたい。
2年道徳「門掃き(かどはき)」
◯内容項目…社会参画、公共の精神
◯内容の概略
京都には昔から「門掃き」といって、自分の家の前の道幅半分と、家の幅にお隣の分一尺(約30cm)くらいだけをきれいにするしきたりがある。けいすけ(僕)は母から門掃きを頼まれ、しぶしぶ玄関に向かう僕の背中に向けて母が「ちゃんとお隣さんとの境も掃くんやで! 挨拶もしてな!」と言った。
ほうきとちりとりを持って表に出ると、お隣の加藤さんが、うちとの境目を30cmほど超えて丁寧な手つきで掃いている。まるで自分の家の掃除であるかのように真心込めて掃いてくれていて、しかもけっして30cmよりこちらに入って掃除をしない。そして不思議なことにお向かいさんとの道幅半分を超えて、家の前まで2軒分の掃除を続けた。
掃除を終えた僕は母に2つの気になることを聞いた。「(30cmを超えないのは)自分のことが自分でできへんと思われたいんか。『侵さず、侵されず』それが京都の親切心や。」僕はさらに「でも、お向かいさんとこは掃いてはったよ。あれはなんで。」と聞くと「お向かいさんは先週から入院したはる。そんなときは境目を超えて助けるのも門掃きや。」 僕は、次の門掃きのときはいろんなことに気がつくようになろう、心にそう感じていた。
◯教師の思い
京都のしきたりである「門掃き」について理解することを通して、身近にある「おもいやり」について考えてほしい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・(門掃きする理由は?)自分のお隣の人も気持ちよく過ごすことができ、そしてお隣との関わり合いも生まれるから。
・(身近にできる目配り、心配り)ゴミが落ちていたら拾う。困っている人がいたら自分ができる範囲で手伝いをする。忘れ物をしている人がいたら貸す。挨拶する。席などを譲る。敬語で話す。お辞儀をする。
3年道徳「町内会デビュー」
◯内容項目…自主、自律、自由と責任
◯内容の概略
クマの出現に備えて町内会で共同作業で町と山との境の草刈りと掃除をすることになり、各家庭から一人参加するきまりで、母は明(僕)に「中川家代表でお願いね。」と言われた。「僕はまだ中学生だよ。」と言うと「もう中学生だから大丈夫。皆さん、面倒みてくださるから。明の町内会デビューね。」
日曜日が来て明はしぶしぶ腰を上げた。集合場所へ行くと「おっ、中川くんの息子だな、ご苦労さん。」と言われ、あれよあれよという間に明は中川家の代表だという紹介をされ、周りを笑顔で囲まれた。周りから声をかけられ褒められながら草刈りをした。また、刈り取った草に足を取られている人がいたので、進んで散らばっている草や枝を集めて運んだ。「やあ、よく気がついたなあ。助かるよ。」作業が終了し町内会長がお礼の挨拶で「今回は初めての参加の方もおられました。クマとの出会いはいりませんが、こういう出会いは歓迎です。」参加者から拍手が起き、さらに帰りがけに「明くん、今日は来てくれてありがとう。」「こっちまで元気になれるよ。中川家代表、お疲れ様。」と声をかけられ、なんだか大人になったような気がした。翌朝、通学の途中で明はあちこちから声をかけられた。朗らかな声でそれに応えながら学校へ向かった。
◯教師の思い
自分の意志で行動することの大切さを考えさせたい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・周りのことを考え動くことで、周りが幸せになると思った。
・言われて動くのではなく、自分で気付くことが大切だと思った。
ICT活用と協働的な学びについて
令和3年4月に函館市の学校に一人一台端末(クロームブック)が配備されてから3年半余りが経ち、すっかり「学習の道具」としてのICT活用が浸透しています。本校の教職員による校内研究では、ICTの活用を取り入れた授業づくりを通して、生徒の主体的・協働的な学びを目指した取り組みを行っています。本ブログでも「授業交流」でいくつか紹介しました。日頃から生徒も教職員も普通にタブレットや大型ディスプレイを使って発表したり話し合いをしたりしています。
先週14日(木)には、3年生の国語で、ちょっと長い小説(魯迅の「故郷」)をわかりやすくまとめるために、個々の生徒がグーグルのジャムボードという機能を使ってキーワードや写真で説明を作成し、発表していました。発表の際も個人のタブレットからキャストという機能で大型ディスプレイへ画面を送り、その表示と言葉で説明を行う協働的な学びに取り組みました。(左端と中央の写真) 右端の写真は教師がさらに別の生徒の発表について解説しているところです。
同じ日の1年生総合では、進路学習の一環で函館市内の高校調べに取り組みました。教師がグーグルのクラスルームという機能を使って調べる内容を提示・説明し(左の写真)、担当別のグループになってタブレットで調べ学習=協働的な学び(右の写真)に入ったところです。どんなまとめになるのか楽しみです。
年末年始の飾りづくりと大掃除の様子です。
令和5年(卯年、2023年)も、残すところ2週間あまりとなりました。本校でも2年S組でクリスマス飾り(サンタクロースのマトリョーシカ)とお正月リースづくり、2年A組では大掃除(学期末の清掃強化週間の一環)を行いました。
サンタクロースのマトリョーシカは厚紙にプリントした型を切り抜き、大・中・小の立体人形を組み立てていました。大を開けると中、中を開けると小のように「入れ子構造」になっています。また、お正月リースは学校裏に自生するツタを何重にも巻いて、そこにトドマツの枝や松ぼっくり、正月飾りをつけて世界で一つのオリジナルリースを作っています。どんなできあがりになるのか楽しみです。
2年A組では、本日、教室内を全員でていねいに掃除していました。窓磨き、掃除機かけ、流し掃除、大型ディスプレイの掃除など、普段の清掃でやらない箇所をきれいにしてくれていました。最近は年末に大掃除をする家の割合は半数以下で、12月に入ってから分割して順番に掃除をするスタイルが多いそうです。本校でも人数の関係で終業式に一斉に清掃はせず、清掃強化週間(18日~22日)で校内を計画的にきれいにする予定です。
道徳の授業の紹介
12月11日(月)に行われた道徳の授業を紹介します。
1年道徳「自分だけ『余り』になってしまう……」
◯内容項目…相互理解、寛容
◯内容の概略
作家の重松清がウェブに寄せられた10代(小中高校生)の悩みに答える形式の内容。
中2女子の好美さんの相談「クラス替えで2人の親友と離れ、調べ学習などで2人の組を作る時に私が余る。1人だけ余った時に恥ずかしくて寂しい。みんなは優しくていい人たちだけど特別に仲が良いわけではないので無理に『組に入れて』と言いたくない。」
重松氏の答え。「自分が中学2年の時、7人で遊園地に行ってボート(2人乗り)に乗った時、自分はパートナーをキープしていたが1人が余ってしまった。その1人は岸辺のベンチに座って、ずっと自分たちに手を振ったりしていた。その1人を見てすごく『負けた感』を覚えた。『あいつのほうがぜんぜん大人だ。』って思った。クラスで余ったりするような体験をいっぱいして、みんなが大人になっていく。『ひとり』は不安定な状態だけど、現実にはどうしようもなくそうなってしまうこともある、と分かっておくのは良いこと。みんなで『余りの一人』を分かち合うようになれれば良いのになあ、って思う。『あ、そうだった、そうだよね。』って言ってくれる人もいるかもしれないよ。」
◯教師の思い
日常学校生活の中でありがちな人間に関係について、客観的な目を持って考えさせたい。「一人になる」ことへの共感や支えたりする気持ちを分かち合ったり、「一人になる」準備時期であったりすることを、自分自身の経験や思いを含めて話し合わせたい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・「一人になる」ことについて重松さんは、すごく寂しく、それが悪化するといじめにつながると言っている。
・お互いが認め合って生きていくために、一人ひとりが恥ずかしくないという意識を、みんなで持つことが大切だと思った。
2年道徳「コトコの涙」
◯内容項目…相互理解、寛容
◯内容の概略
中2で花園コトコが老人ホームへボランティアに通っていたある日、同じ部活(魚部)の5人と一緒に老人ホームのホールに作った魚が入った水槽の除幕式を開いた。そんな中、一人背を向け中庭を見つめる入所者の笹岡修三さんに「さあ、みんなと一緒に見ようね。おじーちゃん。」と声をかけた時、同じボランティアのマサシから「ばかっ!修三じいさんは赤ん坊じゃねーんだ!大工の棟梁だぞ!」と叱られた。
その後、コトコが園長の田島に「コトコちゃんは一所懸命にやってる。でも気をつけなきゃならないのは、老人が自由に動けなくなって子どものようになっていくのは、何十年も生きぬいていた立派な老人たちの姿で、意地もあればプライドもあるってこと。私たちがよかれとしていることが、そのままあの人たちの望みではないということ。私もマサシくんに気づかされた。一年もしゃべっていない笹岡さんに、私もどうしてあげたら良いかとばっかり考えていた。」と言われる。コトコは田島の言葉をかみしめ、こぼれる涙はしばらく止まることがなかった。
◯教師の思い
一見、赤ちゃんに返ってしまったようなお年寄りにも一生懸命に生きてきた人生があり、だんだん記憶を無くいていくからといって、それは消えるものではないこと。だから“人の尊厳”を大切にしなければならないし、そのために相手を理解しようと努めることが大切だということ。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・(マサシがコトコをどなったのはなぜだろう?)笹岡さんの心を無理やりに開かせようとするのでなく、自分の意志で開かせてあげてほしいと思ったから。
・(須藤先生が涙が出そうになった理由は?)コトコの気遣いや優しさ、マサシがコトコに「やめろ。」と言った優しさに感動したから。
※諸事情により、2年生の写真を撮影できませんでした。ご了承ください。
3年道徳「塩むすび」
◯内容項目…思いやり、感謝
◯内容の概略
東日本大震災から2か月、私は祖母、母と三人で避難所生活をしていた。転校先の学校に通う少し前に母に促されて食事係を担当することになった。片付けだけでもめんどうと思っていて、食事係になってもどう動いて良いか分からず、母に当たっていた。食事係の2日目、調理場では最近残菜が目立ってきたことが話題になった。「明日の朝は塩むすびとみそ汁を出しましょうよ」ということになった。私は心の中では賛成しかねたが、翌朝は当番みんなで塩むすびを握った。私も手を真っ赤にして握った。驚いたことに、おにぎりにしたら子どもや大人が自分から取りに来たりおかわりをする人も増えてきた。また私は、目に見えないところでのおばさんたちの気配りに気づいた。自分の知らなかった世界で、初めて考えさせられたことがあった。新しい学校への不安はあるが、食事係で新しい世界を知った私のように、やってみなければ分からないことだってあるはずだ。温かい塩むすびを作った日以来、朝の残菜はほとんどなくなった。
◯教師の思い
「本当の意味の思いやり」とは何か?私たちを支えてくれている人の思いやりに、どのように応えていけばよいのだろうか。思いやりにはいろいろな形があることと、とても大事で、今、自分たちを支えてくれている人(保護者)に、どういう思いやりを返していけばよいのかを考えさせたい。
◯「本当の意味の思いやりとは?」についての生徒の考え(一部の抜粋です)
・誰かのためを思って行動すること。
・支えてくれた人に恩返しをする。
・感謝の気持ちをもつ。
・自分から進んで人のために行動すること。
・人のことを思って行動する。
2年S組で紙漉きを行っています。
泉さんと岩村さんの2人で、牛乳パックから手作りの紙を「紙漉き」の技術を使って作成中です。手順(概要)は、牛乳パックと水、色の紙テープをジューサーで混ぜて溶かし、簀桁(紙すき枠とすだれ)に流して漉き、アイロンで成形し、窓際に置いて乾燥させます。最後の写真にあるカラフルな紙は、色の紙テープでついた色です。和紙のような少し凹凸のついた柔らかい感触に仕上がっていました。私が見に行った日は、既に2~3回目の作業だったこともあり、2人とも実に手際よく作業をしていました。完成した紙は年賀状用に使う予定ということです。
赤い羽根共同募金へのご協力ありがとうございました。
先週1週間、本校で赤い羽根共同募金に取り組み、生徒と教職員合わせて8,034円の募金が寄せられました。赤い羽根共同募金の趣旨は「この町で集まった募金は、この町の困ったことのために使われます。子育て支援や高齢者の配食支援に使われたり、災害支援や地域の見守りパトロールなど、支援する人をサポートする資金として使われています。」と赤い羽根共同募金ホームページに書かれています。毎年12月1日から始まる「歳末たすけあい運動」も共同募金の一環です。
善意を寄せていただいた皆様、ありがとうございました。(写真は12月8日に生徒会の岩村さん、成田さんが職員室へ募金のお願いに来た様子です。)
キャリア教育の様子です。
一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育が「キャリア教育」です。(文科省HPより引用)
本校でもキャリア教育として総合的な学習の時間で「進路学習」や「キャリアパスポート作成」などに取り組んでいます。昨日の総合的な学習の時間では、1年生は進学に当たっての「内申点ランク」などについての学習、3年生では先日の本ブログで紹介した入試の面接について、生徒同士の面接練習を行っていました。また、2・3年生は放課後学習会も行っており、特に3年生は進路に向けた学習会(希望制)を定期的に実施しています。(下の写真は3年生の放課後学習会の様子です。)
なお、二段目右端の写真は、願書用写真撮影の様子です。今年から高専や市内の私立高校の一部でインターネットを利用するWeb出願が始まるため、写真のデータを家庭からインターネットで提出する形となります。「紙の願書に丁寧に手書きをし、学校で添削して、紙の写真を貼り付ける」という形は数年後にはなくなるかもしれません。