学校ブログ
道徳の授業の紹介
先週10月10日(火)に行われた道徳の授業を紹介します。
1年道徳「あふれる愛」
◯内容項目…生命の尊さ
◯内容の概略
マザー・テレサ(1910~1997年、インドのコルカタで貧困救済に力を尽くし1979年にノーベル平和賞を受賞)が、1952年のある日、路上に行き倒れている老婆を病院へ抱えていく。手当を断られるが、院長へ「私は、命ある人を見放すことはできません。あなたがこの人を受け入れてくださるまで、ここを動きませんから。」と言い、院長は受け入れてくれた。この後マザー・テレサは「死を待つ人の家」をスタートさせ、老婆と同じような人々を受け入れ、体を丹念に洗い清め、着替えさせ、ベッドに横たえ、「あなたも、私たちと同じように、望まれてこの世に生まれてきた大切な人なのですよ。」と語りかけながらみとることを続けた。
◯教師の思い
スラム街の状況やマザー・テレサの活動を知り、この世に生まれてきたすべての生命を尊重しようとする態度を身に付けさせたい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・一人ひとりが大切だと思った。
・他国の状況について知らなかったので、勉強になった。
・自分の知らないところで(貧困などで)死んでいく人がいることを知り、軽い気持ちで「死にたい」などど言ってはいけないと思った。
2年道徳「体験ナースをとおして」
◯内容項目…生命の尊さ
◯内容の概略
学校の紹介で体験ナースをやることになった「私」。私が生まれて数日の赤ちゃんにミルクを飲ませたりした体験の中で、特に感動したのが出産を控えている人のおなかを見せてもらったことだった。双子の赤ちゃんが入ってる、びっくりするほど大きいおなかを見ていたら、おなかがモコッと動き驚いた。赤ちゃんが「元気だよ。」とお母さんにアピールしているように見えた。そして私は自分に身近な母が温かくて大きな存在に思えた。
帰宅後に母に私の出産のことを話してもらった。おなかを切っての出産について母が「おなかを切ったことなんて、まったくつらくなかった。それより、あなたが無事に生まれてくれたことがとてもうれしかったわよ。」これを聞いて心から母に感謝し、さらに体験ナースをとおして小さな命から、生きることの喜び、心の目で見た優しさ、命の尊さ、そして親の愛情を知ることができた。
◯教師の思い
自分の経験を振り返る中から、生命の尊さを感じたり、大切さを再認識させたい。一人ひとりの生命は、かけがえのないもので、よりよく生きていこうとする姿勢を考えてさせたい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・新生児を抱っこした時、温かさやかわいさが伝わったという実体験があったこと。
・お母さんがつないでくれた大事な命だから、一生懸命生きなきゃいけないなと思いました。
3年道徳「電車の中で」
◯内容項目…思いやり、感謝
◯内容の概略
タケシは塾から帰る電車の中で、同じ塾で見かける女子二人が一人の年輩の男性に席を譲ったのを見で、先週の日曜日の出来事を思い出した。4人で遊びに行った帰りの電車で、ちょうど4人分のボックス席が空いていた。タケシが真っ先に座ったが、他の3人は座ろうとしない。ケンが「高齢者が来たら面倒じゃないか。立っているのが一番良いのさ。タケシもそうしなよ。」と言ったので、しぶしぶ席を立った。次の駅でボックス席に高齢の夫婦が向かい合わせに座ったが、なぜか通路に立っているタケシたちに丁寧にお辞儀をしてから座った。そして降りる時にタケシたちに向かって「ありがとうね。君たちが席を空けておいてくれたおかげで助かりましたよ。立派な若者もいるんだな、と感心しましたよ。」と言った。その後にケンがタケシに「タケシ、やっぱりよかっただろ。あの男の人、ちょっと勘違いしていたみたいだけど。」 タケシは(そうだろうか。)と思った。(あの勘違いした男性にタケシたちの心の中が見えたとしたら)と思い、思わず恥ずかしさが込み上げてきた。
◯教師の思い
相手を思いやることの難しさは、そこに“相手”があること。自分が心から思っていても伝わらないこともあれば、そう思っていなくても、相手から感謝されることもある。
相手の立場や場面を考えて行動することはもちろんだが、可能な限りコミュニケーションをとることや、場合によっては関係性を壊すことになっても向き合える勇気が必要だと言うことを考えさせたい。
◯「本当の思いやりとは」についての生徒の考え
・相手が罪になることや、他の人に迷惑をかけることだったらとめる。でも相手にとって良いと思うことはしっかりやる。
・客観的に見て、相手のためになっているという行動が本当の思いやりだと思う。