学校ブログ
道徳の授業の紹介(11月13日実施)
1年生は伝統工芸についてでしたが、教科書の内容が難しいため、担当が工夫して他の伝統工芸の動画を使って授業を行いました。2年生は真の友情について、3年生は臓器提供という重いテーマでした。生徒の振り返りを読むと、それぞれがしっかり題材に向き合って考えることができていました。
1年A組、12年SAB組「奈良筆に生きる」
◯内容項目…C主として集団や社会との関わりに関すること-17我が国の伝統と文化の尊重、国を愛する態度
◯内容の概略
伝統工芸品である奈良筆の職人(史峰=しほう)のお話。6歳の時にかかった関節炎がもとで右足がくの字に曲がってしまった史峰が奈良筆の職人の家に弟子入りした。小学校5年で中退した史峰は筆づくりの修行と習字、読書に努め、筆職人として独立した。60年目には筆ペンの出現と後継者不足に悩んだが、後継者を探すため講習会開催に走り回った。1980年には東大寺の大仏開眼の大筆を依頼された。東大寺の清水管長から「一を以て之を貫く」という色紙が史峰に送られた。史峰は仕事場に掲げた色紙を見上げながら「私は、まだ青二才や。もっと、頑張らんことには。」とつぶやいた。
◯佐藤教諭(1A担当)が工夫したこと、考えさせたいこと
・江戸時代から続く伝統の和紙づくりのYoutube教材を用いて、日本の伝統や文化を大切にし、日本人として誇りをもって生きようという態度を育みたい。
○南部谷教諭(12SAB担当)が工夫したこと、考えさせたいこと
・動画「明日への扉スペシャル」~日本の伝統文化を受け継ぐ100人の若者たち~を使い、日本の伝統工芸の大切さを知り、人が技術や文化を継承していくことの意義を考える。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・日本の伝統文化は日本にしかないからしっかりと誇りを持って生きていく。
・日本独自の文化はやっぱり続けないといけないし、世間に伝えることでみんなに知ってもらうことが大切だと思った。
2年A組「ライバル」
◯内容項目…B主として人との関わりに関すること-8友情、信頼
◯内容の概略
ともに水泳で全日本や世界に挑戦しようとしている吉田康夫と山本啓介。康夫が肺浸潤で入院し三か月ほど休学することになった。啓介は康夫がいなければ自分が優勝できるかもしれないと思う反面、友人の不幸を喜ぶ自分がいやになっていた。父に勧められてようやく見舞いに行くことになった。いっぽう康夫は絶望的な気分になっていた。そこへ啓介が見舞いに来た。二人の会話は弾まなかった。康夫は「僕は体だけでなく心まで病気に冒されようとしているのではないか…。このままだとかけがえのない友達を失ってしまう。誰よりも啓介に力になってもらいたい。」と思い、手紙を書くことにした。
◯菊地教諭(2A担当)の思い、考えさせたいこと
・はじめにライバルとはどんな存在かをあげてもらい、自分事として主人公たちの気持ちを捉え、真の友情について考えさせたい。また自分の友達(ライバル)への接し方にも活かしてほしい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・ライバル同士でも、ちゃんと助け合えるっていうのが真の友情だということがわかった。
・友達同士でも本音を言い合えないと辛いことがあった。
3年A組「臓器ドナー」
◯内容項目…D主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること-19生命の尊さ
◯内容の概略
臓器提供意思表示カードについて、朝日新聞の「声」に投稿された、2人の意見について考える内容。一人は38歳の主婦による「娘をドナーに私は出来ない」=小学4年の娘が学校の先生から臓器移植の話を聞き「私が脳死になったら私の臓器を提供する?」と話してきたことについて、私は出来ないと本音を話す。もう一人は40歳の医学部講師による「家族の場合に迷う臓器提供」=移植医療は必要だが、例えば最愛の妻が脳死になったら臓器提供は難しいと思うだろう。逆に妻に移植が必要だったらぜひとも移植医療を受けさせたいと願いだろう。「あげたくない、でも、もらいたい」というのが素直なところか。
◯須藤教諭(3A担当)が工夫したこと、考えさせたいこと
・臓器移植の現実の様子を知るため、移植ネットワークのYouTubeを利用した。日常から遠い位置にあることなので、今の自分(生徒)がこのことに対してどう思うのか、から自覚(意識)させたいと考えた。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・臓器提供はしたくないと思う。理由は自分の臓器は自分のものだから(他の人に渡したくないから)。
・前から死んだりしたら臓器は提供しようと思っていたが、今日の授業で絶対に提供しようと思った。