2023年12月の記事一覧

道徳の授業の紹介

12月18日(月)の道徳の授業を紹介します。

1年道徳「オーロラ-光のカーテン-」
◯内容項目…感動、畏敬の念
◯内容の概略
 旅行記者の吉沢博子さん著「カナダ オーロラ紀行」より。マイナス30度、40度の凍てついた空気を通して見る、現実離れして神秘的に思えるオーロラを求めて、毎年カナダ極北地方を訪れている。そんなある日の夜中12時頃、空の様子をチェックしていた一人が「出た!オーロラだ。」と叫び、転がるようにして外に飛び出した。上を見上げたとたん、上空から大きな光のカーテンが降り注いできて、息を飲み、驚きのあまり腰を抜かしそうになった。しかもオーロラはまたたく間に空全体に広がって、生きているもののようにダイナミックに動き始めた。10分くらいして興奮状態がおさまり、じっくりと観察する余裕が出てきて、雪の上の仰向けで大の字になって空を見上げた。体がフワッと浮き上がり、その光のかなた、宇宙に吸い込まれていくような不思議な感覚に包まれる。感動に包まれて夢を見ているような気分で空を見上げ続けていた。
◯教師の思い
 この教材を通して自然から多くの恩恵を受けいることに気付かせたい。今回「オーロラ」と「五稜郭タワーの桜の景色」、「香雪園(紅葉)」、「恵山(山頂からの景色)」の写真から心に残ったものを1つ選び、理由を書かせ発表した。自然に対する畏敬の念を芽生えさせたい。
◯自然の素晴らしさについての生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・人間が作ったものでは感じられないきれいさや、優越感を味わうことができる。
・ゴミのポイ捨てや木の伐採などをせず、ありのままにすることで、心が落ち着ける場所になるから、大切にしていきたい。

12月18日 1年生道徳①12月18日 1年生道徳②

 

 

 

 

 

 

 

2年道徳「門掃き(かどはき)」
◯内容項目…社会参画、公共の精神
◯内容の概略
 京都には昔から「門掃き」といって、自分の家の前の道幅半分と、家の幅にお隣の分一尺(約30cm)くらいだけをきれいにするしきたりがある。けいすけ(僕)は母から門掃きを頼まれ、しぶしぶ玄関に向かう僕の背中に向けて母が「ちゃんとお隣さんとの境も掃くんやで! 挨拶もしてな!」と言った。
 ほうきとちりとりを持って表に出ると、お隣の加藤さんが、うちとの境目を30cmほど超えて丁寧な手つきで掃いている。まるで自分の家の掃除であるかのように真心込めて掃いてくれていて、しかもけっして30cmよりこちらに入って掃除をしない。そして不思議なことにお向かいさんとの道幅半分を超えて、家の前まで2軒分の掃除を続けた。
 掃除を終えた僕は母に2つの気になることを聞いた。「(30cmを超えないのは)自分のことが自分でできへんと思われたいんか。『侵さず、侵されず』それが京都の親切心や。」僕はさらに「でも、お向かいさんとこは掃いてはったよ。あれはなんで。」と聞くと「お向かいさんは先週から入院したはる。そんなときは境目を超えて助けるのも門掃きや。」 僕は、次の門掃きのときはいろんなことに気がつくようになろう、心にそう感じていた。
◯教師の思い
 京都のしきたりである「門掃き」について理解することを通して、身近にある「おもいやり」について考えてほしい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・(門掃きする理由は?)自分のお隣の人も気持ちよく過ごすことができ、そしてお隣との関わり合いも生まれるから。
・(身近にできる目配り、心配り)ゴミが落ちていたら拾う。困っている人がいたら自分ができる範囲で手伝いをする。忘れ物をしている人がいたら貸す。挨拶する。席などを譲る。敬語で話す。お辞儀をする。

12月18日 2年生道徳①12月18日 2年生道徳②

 

 

 

 

 

 

 

3年道徳「町内会デビュー」
◯内容項目…自主、自律、自由と責任
◯内容の概略
 クマの出現に備えて町内会で共同作業で町と山との境の草刈りと掃除をすることになり、各家庭から一人参加するきまりで、母は明(僕)に「中川家代表でお願いね。」と言われた。「僕はまだ中学生だよ。」と言うと「もう中学生だから大丈夫。皆さん、面倒みてくださるから。明の町内会デビューね。」
 日曜日が来て明はしぶしぶ腰を上げた。集合場所へ行くと「おっ、中川くんの息子だな、ご苦労さん。」と言われ、あれよあれよという間に明は中川家の代表だという紹介をされ、周りを笑顔で囲まれた。周りから声をかけられ褒められながら草刈りをした。また、刈り取った草に足を取られている人がいたので、進んで散らばっている草や枝を集めて運んだ。「やあ、よく気がついたなあ。助かるよ。」作業が終了し町内会長がお礼の挨拶で「今回は初めての参加の方もおられました。クマとの出会いはいりませんが、こういう出会いは歓迎です。」参加者から拍手が起き、さらに帰りがけに「明くん、今日は来てくれてありがとう。」「こっちまで元気になれるよ。中川家代表、お疲れ様。」と声をかけられ、なんだか大人になったような気がした。翌朝、通学の途中で明はあちこちから声をかけられた。朗らかな声でそれに応えながら学校へ向かった。
◯教師の思い
 自分の意志で行動することの大切さを考えさせたい。
◯生徒の考え、感想(一部の抜粋です)
・周りのことを考え動くことで、周りが幸せになると思った。
・言われて動くのではなく、自分で気付くことが大切だと思った。

12月18日 3年道徳①12月18日 3年道徳②